オーストラリアのホームスクーリングで小学生の理科はどうやって教える?

オーストラリアでホームスクーリングを始める際、ママが理系で実験が大好きでない限り、理科はどうやって教えればよいのか結構悩みますよね。

私は、文系・・でもありませんが、理系かと言われたら全くなので、理科の進め方には悩みました。

「小学生のホームスクーリングで理科ってどうやって教えるの?」

「学校みたいに実験をしたりしないといけないの?」

「算数と国語をやってからだと、理科まで手が回らない・・・」

こんな悩みもあるかと思います。

しかし、理科は算数や国語と同様に、子どもたちの好奇心を育てる大切な科目です。

一見ハードルの高そうな理科ですが、実は小学生ホームスクーリングの理科の学習は、簡単なんです。

この記事では、我が家の3年生と6年生を例にして、理系さっぱりの私が、オーストラリア小学生のホームスクーリングで行う理科教育をご紹介します。

オーストラリアの小学生ホームスクーリングの理科の教え方

オーストラリアの小学生の理科はどうやってホームスクーリングで教えたらいいのでしょうか。

あなたは、小学生の理科の授業のことを良く覚えていますか?

悩むママ
悩むママ

普段の教室とは少し違う、理科室の特有の匂いと、そこで何かしらの実験をしたよね。

柚葉
柚葉

確かに、ちょっと特別感はあったね

悩むママ
悩むママ

あとは、朝顔の鉢を夏休みに素手で持って歩いて帰って、その朝顔の観察日記を書いたことぐらいかな。

悩むパパ
悩むパパ

電池を使って、回線をつないで電気がつくかの実験をした気がする。ワクワクしたな。

植物を育てたり、電池を使って実験したり、身の回りにあるものばかり。それがそのまま理科の学習になります。金魚のお世話だって、立派な理科の学習ですよ。

小学校3年生理科の教え方

身の回りのことが理科になるので、我が家の理科は基本的に小学校3年生のはコレ、6年生はコレと分けて教えることはなく、子どもたちが興味を持ったものを掘り下げ学習しています。

この学習方法は、アンスクーリングと呼ばれるホームスクーリングの一つの学習方法で、子どもの興味や関心に合わせて学習を進める方法です。

我が家の小学校3年生のホームスクーリング理科学習の一例をご紹介します。

石鹸づくり

ホームスクーリング理科・石鹸づくり

手作り石鹸キットを使って、長女のサポートのもと石鹸を作りました。
いつもはマスクをつけない子どもたちも、「これは吸い込んだら危ないものだから、マスクをする。」と言って着用していました。危険なものとそうでないものの区別がつくのも理科の学習ですね。

植物の成長

ホームスクーリング理科・野菜作り

次女は私の畑仕事を手伝ってくれます。
種を植えて、成長を観察して、収穫する。その過程で植物の育ち方や種類、育つ季節など学んでいきます。

収穫した野菜がテーブルに出ると、「私が育てた!」と自慢げで、彼女の自信にもつながります。

橋の設計 • 建設

ホームスクーリング理科・橋づくり

畑の先の水の流れる小川に橋を架けました。どの枝を支えにするか、どのくらいの太さの枝なら折れずに体重を支えられるのかなど、姉弟で話し合いながら、作り上げました。

橋の設計の学習はオーストラリアの理科のカリキュラムにも入っています。そんなことは露知らず、子どもたちは遊びの中で橋を作り、その過程で耐久性やデザインを学びました。

小学校6年生の理科の教え方

小学校6年生の息子の理科の教え方も、次女同様に、彼の興味・関心を元にアンスクーリング形式で進めていきます。

コーディング

ホームスクーリング理科・コーディング

6年生の息子の理科学習には、コンピューターのコーディングを導入しました。

コンピューターゲームとお金が大好きなので、コンピューターゲームの裏側、製作者がどうやってゲームを作ってどうやってお金を稼いでいるのかを話し合って、遊ぶだけじゃなくて作ってみたら?と提案しました。

とはいえ、私にはコーディングの知識はないので、オンラインで無料のチュートリアルを見ながら、基本のゲームを作っています。

のちのち、息子が本当に興味を持ち出したら有料の体系たてられたコースの購入も考えていますが、最初の段階では無料版で十分。

こんな風に興味のあることを伸ばしていけるのもホームスクーリングの良いところですね。

ポップコーンの栽培・収穫

ホームスクーリング理科・植物栽培

我が家の子どもたちは映画を見るのが大好きで、でもその時どうしてもポップコーンが欲しいらしいのです。

普段あまり私に買ってもらえないので、「自分で育てる!」と言い、家に少しだけ残っていた種を畑にまいて、見事育てました!ポップコーンを育てるなんて考えもしませんでしたが、子どもの発想は豊かですね。

思い立ったことをすぐにできるのも、ホームスクーリングの利点です。

 日常生活に理科を取り入れる

このように、理科の学習のヒントは日常の至るところにあります。

日常に転がっている理科学習になりそうなものを探してみましょう。

日常に転がる理科学習のヒント例
  • ケーキ作り
    なぜケーキはベーキングパウダーを入れると膨らむの?
  • 猫の世話
    猫は機嫌がいい時どんな行動をするの?
    猫はどうして木に登れるの?
  • ガーデン
    夏に育つ野菜はどれ?
    どうして枯れたの?
    どうしたら実がつく?
  • ラジコンカー 
    どうして前に進むの?
    どうやってリモコンから命令を受けるの?

などなど、子どもたちが不思議に思うことは、理科に関係がある事ばかり。

子どもが興味を持ったことを深掘りしていけば立派な理科の学習になりますね。

 オーストラリアの小学生ホームスクーリングの理科おすすめ教材

ホームスクーリングで理科を教えるのに、アンスクーリングは理想と考えますが、子どもが何にも興味を示さない!実験や家庭菜園をする時間がない!やっぱり本や教材を使って「勉強」形式で学習したい!と言うご家庭もあるかと思います。

ホームスクーリングの小学校の理科は、教材を使って学習することももちろん可能です。私がおすすめする3つの教材をご紹介します。

twinkl 

多様な科目をカバーする豊富な教材が特徴で、自宅学習を彩る多彩なアクティビティが含まれています。

理科やSTEM (science• technology• engineering•mathematics) の教材も多く揃っていて、お子さんやご家庭の好みに合うものが見つかります。

アクセスが限られますが、無料でも使えます。

cat in the hat 

英語圏に住む方にはお馴染みのCat in  the hatの理科学習版のシリーズ。

20冊入りのライブラリーボックスで、植物の育ちかたや人間の身体のことなど、理科の教科書にのっているような事を、お馴染みの帽子をかぶった猫がテンポ良く語ります。

理科の教科書顔負けの、詳しい、きれい、面白いの3拍子で子どもが楽しく理科を学習できます。

Hour of coding (コーディングチュートリアル)

6年生の息子が使っている無料のオンラインコーディング学習です。

数あるチュートリアルの中から好きなものを選んで、ゲームを作っていきます。

コーディングは有料のチュートリアルもたくさんありますが、本当の初心者で、まだ何もわからないうちは、無料のもので十分かと思います。

オーストラリアの小学生ホームスクーリングの理科の学習で求められていること

辞書

オーストラリアでホームスクーリングをする時は、それぞれの州が定めている教育基準のガイドラインに沿っている必要があります。

理科学習のガイドラインは以下のようになっています。

小学校3年生の理科の教育ガイドライン(NSW州)

  • 科学的表現を使って、科学的調査を質問、計画し実施する。データを収集・要約し、コミュニケーションを取る。
  • 必要性や機会に対する解決策を開発するために、材料、道具、装備を選択し使用する。
  • 問題を定義し、解決策を開発するためのアルゴリズムを記述し、従う。
  • 生きているものと生きていないものの特徴と特性を比較する。
  • 食料、衣料、住居のために植物を育て、動物を飼う農業プロセスを説明する。
  • 熱の加減によって状態の変化が起こることを説明する。
  • 様々な目的のために自然材料と加工材料の適合性を調査する。
  • 光や熱など、一般的なエネルギーの特徴と効果を説明する。
  • 接触及び非接触力が物体の運動にどのように影響するかを説明する。
  • 地球と太陽との相互作用による定期的な変化と、地球の表面の変化を調査する。
  • デジタルシステムがどのようにデータを表現し、伝達するかを説明する。

引用:Stage Statements and Programming Tool K-10

これらのガイドラインは、目標として設けられており、全てを完璧に達成する必要はありませんが、子どもたちが理科的思考を育てるための指針となります。

悩むママ
悩むママ

よく意味が分からない~!何が求められているの?

柚葉
柚葉

教育ガイドラインは、遠回しな表現が多くて、ネイティブの人たちにも「わかりにくい」と不評なの。でも、結局何をすればいいの?と究極にシンプルにすると実はそんなに難しいことは求められていないことが分かるよ。

例えば、最初の「科学的表現を使って、科学的調査を質問、計画し実施する。データを収集・要約し、コミュニケーションを取る。」をシンプルに書き直すと、「理科で使われる表現を使って、理科の実験を計画、観察して、その結果を発表できるようにする。」というように言い換えられます。

これは例えば、(計画・調査)ポップコーン育てると計画し、どの季節に育つのか調査。(計画を実施)種を入手して、土に植え、(データの収集)その成長を観察して、ポップコーンを収穫する。(要約、コミュニケーションを取る)その過程を家族や友達に伝えることができる。に置き換えられます。

これなら簡単ですよね。学校の正式な文書はとても分かりにくく、躊躇(ちゅうちょ)しますが、実は難しいことは何もする必要はないことを覚えておいてくださいね。

まとめ

オーストラリアで行うホームスクーリングの小学生の理科は、子どもの興味、関心を伸ばしてあげることで学習に繋がります。

子どもの興味の芽を摘まず、伸ばしていける学習を柔軟に取り入れられるのは、ホームスクーリングならではの特権といえるでしょう。

子どもの興味、関心に沿って勉強を進める方法、「アンスクーリング」や「ハックスクーリング」こちらの記事から。

にほんブログ村に参加しています
人気ブログランキングに参加しています
ホームスクーリング
柚葉をフォローする
この記事を書いた人

在豪歴20年。4年間の留学生活ののち現地で結婚。オーストラリアの田舎町で3人のハーフの子供たちを育てています。子供が大きくになるにつれて、コミュニケーションの測り方が難しくなってきたことから、自身の英語の勉強のやり直しと、子供たちの日本語力アップに力を入れています。

柚葉をフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました