子どもをオーストラリアのボーディングスクールに通わせたいけど、何から調べ始めればいいのか、どこから始めればいいのかさっぱり見当がつかないと悩んでいませんか。
私も、急に子どもをボーディングスクールに進学させることが決まった時、どこから調べていいのか分からなくて、焦りました。
でも、大丈夫!手順を踏んで調べていけば、ちゃんと必要な情報にたどり着けます。
この記事では、今年長女をボーディングスクールに入学させた私が、「やっておくべきだった」と後悔していることも含め、ボーディングスクールを選ぶ時になにからすればいいか、そして見ておきたいポイントを細かく紹介します。
ボーディングスクール選びのお役に立てるとうれしいです。
オーストラリアの寮制の中学校の選びの2ステップ
オーストラリアにはたくさんのボーディングスクールがあります。
ボーディングスクールを決める時まず気になるのは学費ですよね!しかし、片っ端から学費を調べても効率的ではありません。ボーディングスクールはそのまま、子どもの生活環境になるので、色々な条件も考慮して選びたいですよね。
ここでは、私が長女のボーディングスクールを選ぶ際、先輩ママさんから教えてもらったボーディングスクールのチェック項目と、私が実際にチェックした項目を合わせて改良した、ボーディングスクール選びの手順とチェックリストをご紹介します。
ステップ:1 希望エリアのボーディングスクール探し
この段階では、インターネットや既にボーディングスクールに通っている子どもを持つ先輩ママから話を聞いて、めぼしい学校をリストアップします。
私が住んでいる田舎街では、カソリック小学校のほとんどの子どもたちがボーディングスクールに進学するので、情報は集めやすかったです!
リストアップは、遅くてもボーディングスクールに通いだす前の年の1学期中までにやっておくとよいです。例えば、中学校7年生からボーディングスクールに通うのであれば、6年生の1学期が終わるまでには、めぼしい学校をリストアップしておくと、スムーズです。
長女がボーディングスクールに行きたいと言い出したのは、7年生の1学期が終わるころでした。周りのボーディングスクール予定組は既にリサーチも済ませていて、どこの学校に通うかなどは決まっているようで、少し焦りました。
ステップ2: ボーディングスクールExpo(合同説明会)参加
ボーディングスクールExpoは毎年5月ぐらいから始まります。田舎の方では、周りの小さな街に住む住民が大型の買い物をする時に集まってくるような、田舎の中でも人口の多い街で行われます。
ボーディングスクールExpoには、その地域の家族が通う可能性があるボーディングスクール(NSW州ならNSW州にある学校)の担当者がブースを構え、親はそれぞれのブースを訪問して学校の説明を聞けるという形になっています。
先に立てておいたリストをもって、話を聞きたい学校のブースに行き話を聞きます。
私は娘の急な申し出で、リストアップの作業をする間もなくこの説明会に臨んだので、行き当たりばったりで学校の説明を聞くことになり、結局何がどこの学校の情報だったか後でわからなくなり、困りました。
行き当たりばったりは、時間を無駄にするかもしれないから、事前の準備は必須!
オーストラリアのボーディングスクールを選ぶときのチェックリスト
ボーディングスクールExpoに行って来たら、費用や学費、選択授業の事などの情報を記憶が新しいうちにリストにしましょう。
こちらは私がこれから息子と次女のボーディングスクール選びに使うチェックリストですが、こんな感じでエクセルやGoogleスプレッドシートを使ってリストを作ると分かりやすいです。(このチェックリストはリストの下からダウンロードできます。)
ここでは、出願前に知っておくべきことがらをリストアップしていきます。
ボーディングスクールExpoに行く際も、このリストを持って挑むと必要な情報が聞き出せるのでおすすめです。ただExpoでは人が多く、メモを取る程度しかできないので、家に帰ってから丁寧にリストを作るのがよいかもしれません。
私が長女のボーディングスクールを選ぶときにリストに入れたものと、入れておくべきだったと後悔したものをご紹介します。
男子校?女子校?共学?
たくさんあるボーディングスクールの候補の中で、まずこの質問をしてリストを絞ることができます。子どもの希望や、家庭の方針などいろいろあると思いますが、ここで候補の学校が約3分の1になるので、決めやすくなりますね。
わがやの長女は共学を希望。共学の学校に絞ったので、候補は5校ほどに絞れました。
家からの距離
ボーディングスクールに入ったら寮暮らしなんだから、家からの距離は関係ないと思うかもしれないですが、実は大ありです。
子どもたちは、スクールホリデーや連休には寮に残ることができません。その都度家に戻らないといけないのですが、その際は親が送迎するか、学校がバスを手配してくれれば、バスで行き来します。その時に、学校があまりに遠いと負担が大きいです。特に短い連休だと大変です。
友人の娘さんは、バスで片道10時間かかるボーディングスクールに行っていますが、今年のイースターホリデーは学校の近くに住んでいる友達の家に泊まらせてもらっていたと言っていました。
親が送迎するにしても、ガソリン代はバカにできません。
ボーディングスクールを選ぶときは家からの距離の考慮も大事です。
奨学金や金銭的サポート制度
奨学金は学校によって提供される項目や額が違います。例えば、長女の通う学校では、Accademic scholarship (成績の優秀な子がもらえる奨学金)とは別に、Creative arts (芸術)の奨学金やMusic(音楽)の奨学金が用意されていますが、別の学校では、寮の奨学金(寮費がタダになる)や農業の奨学金(農業を勉強する生徒)がオファーされているところもあります。
長女は今年Academic scholarshipに挑戦しましたが、残念ながら力及ばずでした。
他のボーディングスクールでオファーされている、寮の奨学金や農業の奨学金なら、作文を書けばよいだけなので、もしかしたらチャンスがあったかもしれないな、と後から知って後悔しました。
子どもによって得意不得意があるので、奨学金が適応される項目はしっかり目を通しておくことをおすすめします。
また、多くの私立の学校では、家庭の経済状況によって援助があります。前年度の確定申告などの書類を提出する必要がありますが、学費または寮費の何パーセントかを免除してもらうことができます。
わが家も、今年はこの制度を利用して、$15,000(約150万円)免除してもらいました。
学費とその他の費用
ボーディングスクールを検討する際に一番気になるのが学費と費用ですよね!
学費だけでなくその他の費用、例えば制服、教材、スポーツ、遠征、Excursion(社会科見学)、寮費など考えつくものはすべてチェックリストに入れます。
長女の場合、今年入学して今の時点で1学期が終了しましたが、制服(夏服一式)と指定のカバンや体育のジャージなど一式でおよそ$800(約8万円)、学期中に支払があった遠征等の費用がおよそ$550(5万5000円)でした。
内訳はこのような感じです。記入漏れがなければ、1学期が終わった時点でその他の費用は5万4500円でした。
スクール写真 | $42 (約4200円) |
日本語の教科書 | $65 (約6500円) |
水泳大会遠征 | $250 (約2万5000円) |
冬用ジャンパー | $98.5 (約9850円) |
寄付 | $90 (約9000円) |
合計 | $545.5 (約5万4500円) |
寄付した覚えはないのですが、寄付代も取られていますね。
姉弟割引の有無
オーストラリアの私立の学校には基本的に姉弟割引があります。2人目以降は学費の何%かを免除してくれる制度です。
この制度のおかげで、オーストラリアでは姉弟が中高一貫して同じ学校に通うことが多いです。
学校によって、パーセンテージが変わってくるので、2人以上のお子さんがいる場合はしっかりリストに入れて確認したい項目です!
スポーツの選択肢
長女が今の学校に決めたのは、スポーツの選択肢の多さでした。田舎では経験できないようなスポーツがオファーされているので、すごく魅力を感じたようです。
ただ、8年生から入学したので、クラスの子達が何のスポーツをしているのか、どんなコーチなのかもわからず、とりあえず今までずっとやってきた水泳を選びました。
しかし、トレーニングは学校始業前で放課後と週末はトレーニングがなく、特に週末は他の寮生が帰宅してしまうこともあり、暇を持て余すこともあったようです。
自宅から離れたボーディングスクールに通う場合は、週末にトレーニングがあるスポーツを選ぶといいかもしれませんね。
お子さんが興味のありそうなスポーツがあるかも要チェックです。
学習サポート
7年生になると勉強が急に難しくなりますよね。長女も自分が思っていたより勉強が出来なくて、追いつくのが大変な教科もあるようです。
親が近くにいない分、遅れをとってしまった時に気付いてもらえないと大変です。そこで頼りになるのが学習サポートの先生です。
学校にも寮にも勉強を見てくれるサポートがあるかどうか、勉強についていけなくなった時はチューターサービスがあるかどうかなどもチェックリストに入れておきましょう。
選択科目
7年生になると外国語の教科が必修科目として入ってきます。9年生になると外国語は選択科目になりますが、長女の選んだ学校には、選択科目に日本語が入っていたのが私にとってプラス点でした。
他にも農業やテクノロジー、経済など色々な選択科目が準備されています。子どもが興味がありそうな教科、将来に役立ちそうな教科があるかなど、お子さんと一緒に話し合っておくと、入学してからどうしようと迷よったり他の人に誘われて興味はないけどそれにしたり、なんてことにならないかもしれませんね。
オーストラリアのボーディングスクール選びで後悔しないために
エクセルやスプレッドシートで比較して、ボーディングスクールの候補がしぼれたら、最終チェックをしていきます。
最終チェックはやはり自分の目で見て確かめることが大切だと思います。
実際に学校を訪問する
いくらホームページやパンフレットで良いことを言っていても、説明会で学校の代表者に素晴らしいお話を聞いても、実際に見てみないと分からない事ってありますよね!
学校の校庭にゴミが散らかっていたり、トイレが汚かったり図書館の本が少なかったり、生徒の態度がよくないなど、あまり良くないことはパンフレットには書きませんし、写真も撮りませんからね。
やはり一度訪問して雰囲気を知ることは大切だと思います。
我が家はほとんどリサーチできずに時期を迎えてしまったので、2校しか見学できませんでした。
早いうちからリサーチを始めるのが良策ね。
ボーディングスクールを選ぶときは、寮選びもとっても重要! 寮選びチェックリストはこちらに詳しく書いています。
体験入学に参加する
Experience dayという体験入学や体験授業がある場合は、参加すると学校の様子や生徒の様子がよく分かるのでおすすめです。
長女は今の学校を気に入った時に、丁度Experience dayがあったので参加させてもらいました。長女の場合は、寮生活の体験もあり寮で1泊させてもらえました。クラスの生徒とも友達になれ、入学後スムーズになじめたので、とてもよい経験だったと思います。
卒業までの予算を立てる
最後は卒業までの大体の予算を把握します。
これもエクセルかスプレッドシートを使うと、把握しやすいと思います。
申請書代から入学金、学費、教材費、スポーツの遠征費、寮費まで抜け目なく分かる数字を記入していきます。
スポーツの費用などはお子さんが入部するまでいくらかかるのかわからないので、少し多めに見積もっておくといいかもしれません。
ちなみに長女は1学期に水泳、2学期はサッカーを選びましたがどちらも費用は$187.50(約1万8750円)でした。
卒業までの大体の予算を把握しておくことは、これから先のライフプランにも役に立ちますので、是非予算は把握してくださいね。
大体の予算を把握していないと、漠然とした不安に襲われます(経験談)
ボーディングスクール選びスケジュール
ボーディングスクール選びは早めにリサーチを始めるのが賢明です。
日本では、子どもの学力に応じて入学できる学校が決まってきますが、オーストラリアの私立のボーディングスクールは基本的にお金を払えれば誰でも入ることができるからです。
ボーディングスクール選びの理想のタイムラインをご紹介します。
- 子ども0歳子どもが生まれる
一応ボーディングスクール用の費用の計画を立て、ボーディングスクール用に貯金し始める。
- 5歳公立小学校か私立小学校か決める
公立小学校だと費用をかなり抑えることができる。
中学校選びにはほとんど影響しない。 - 3~4年生ボーディングスクールExpoなどに参加する(無料)
ボーディングスクールの候補校を決める。
- 5年生ボーディングスクールに願書を出す(有料)
5年生のNAPLANは奨学金や選考のある学校の選考基準に関係してくるので、力をいれると良いです。
12月、公立ボーディングスクールの選考面接 - 6年生3月、公立ボーディングスクールの選考面接の結果発表
5月〜6月、公立ボーディングスクール入試(面接に通らなかった生徒)、
公立ボーディングスクールクラス分けテスト(面接に通った生徒)5月〜9月、体験入学に参加する。
9月〜12月、制服など入学の準備 - 7年生入学
貯めてきたお金を払い始める。
このようなタイムラインで行くと、スムーズに安心して子どもをボーディングスクールに通わせてあげられますね。
公立のボーディングスクールの数は限られていて、NSW週には2校しかなく、内1校は男子校です。学費が無料で人気のあるため、面接や学力テストでの選考になっています。
公立のボーディングスクールは私立の学校と違い、子どもが生まれてすぐに願書を出して、席取りすることはできません。
わが家のオーストラリア全寮制中学校選びの体験談
わが家の場合は、長女が急にボーディングスクールに行きたいと言い出したので、オーストラリアのボーディングスクールに関しての知識がほとんどなかった私は、ほぼ手探りの状態からボーディングスクール選びを始めました。
わが家のボーディングスクール選びのタイムラインをご紹介します。
- 2023年5月
長女中学7年生長女がボーディングスクールに行きたいと希望 - 5月ボーディングスクールExpoに参加
再来年以降にお子さんをボーディングスクールに入学させる親御さんたちに混ざってのスタート。
学費や費用の高さに驚く。 - 5月~6月ボーディングスクール比較
それぞれの学校の費用を調べる
2校見学
- 8月願書提出→体験入学→入学許可
- 11月制服一式購入
- 2024年1月入学
とにかく情報を集めなければと思い、ちょうどいいタイミングで5月に開催されたボーディングスクールExpo(合同説明会)に出向いたのがスタートです。
その後、長女がBoarding expoで話を聞いて気に入った学校に体験入学を申し込みましたが、願書を出さないと体験入学できないということだったので、願書を提出しました(願書代がかかります)。
体験入学が終わると同時に入学許可が降りました。
このような感じで、良く言えばトントン拍子で、悪く言えばあれよあれよと流されて結局長女が最初に気にいった学校に入学しました。
失敗したと思う理由は、長女の通っている学校の費用が思った以上に高く、下の兄妹が入学することを考えたときに、3人通わせきれないかもしれないという不安があることです。
この失敗を活かして現在、今年開催されるボーディングExpoに向けて準備をしています。今回はまだ息子がボーディングスクールに行くまで時間があるので、しっかりリストを完成させて、ボーディングスクール選びに臨みたいと思います。
詳細はboardingexpo.com.au から確認できます。
まとめ
オーストラリアのボーディングの選び方の手順とチェックポイントをご紹介しました。
今回の記事をまとめると、
ボーディングスクール選びは精神を消耗します。早めに始めることで先輩ママの情報にもアンテナを立てやすいですし、ストレスも分散できるのでおすすめです。
生活の場になるボーディングスクール、お子さんとご家庭に合った学校が見つかることを願っています。
オーストラリアのボーディングスクールの事で聞きたいことがありましたら、いつでもご質問ください。わかる範囲でお答えします!
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