シドニーやメルボルンなどの都市に住みたいけど、物価の上昇が心配、という方も多いと思います。
物価の上昇が止まらないオーストラリア、できれば生活コストを抑えて、余裕を持って暮らしたいですよね。
そこで、この記事では、シドニーとメルボルンの物価と、家族4人で暮らす場合の生活費を比較します。
渡豪する準備のお役に少しでも立てれば嬉しいです。
2024年シドニーとメルボルンの物価どっちが安い?
結論から言うと、2024年現在、シドニーとメルボルンの物価を比べるとメルボルンの方が安いです。
メルボルンはオーストラリアの第二都市であるにも関わらず、オーストラリアでの物価の高さは8都市中、4番目の都市です。
シドニーはというと、生活費はダントツで高く、他の都市と比べても、1番高い都市になっています。
リサーチによると、2024年現在、シドニーはメルボルンより22%物価が高いという結果が出ています。
シドニーとメルボルンをいろいろと比較してみましょう。
食料品を比較
2024年4月現在、食品にかかるコストはシドニーよりメルボルンのほうが11.1%安いというリサーチ結果が出ています。
ですが、私はつい最近メルボルンに行ってきたのですが、シドニーもメルボルンも、大型スーパーに並んでいる品物にあまり違いがなく、値段も驚くほど差があるとは感じませんでした。
2024年4月にアップデートされたリサーチを参考に、シドニーとメルボルンの食品の物価を比較しました。物にもよりますが、やはりメルボルンの方が多少安いようです。
シドニー | メルボルン | |
パン | $3.89(約389円) | $3.61(約361円) |
たまご12個 | $6.25(約625円) | $5.77(約577円) |
チーズ 500g | $8.51(約851円) | $674(約674円) |
鶏肉 | $5.88(約588円) | $5.95(約595円) |
玉ねぎ 500g | $1.60(約160円) | $1.48(約148円) |
一つひとつは大差はありませんが、長く暮らすとなると積み重なりますよね。
ある記事では、シドニーのマーケットで同じ品物を同じ数買った場合、マーケットでの値段はスーパーで買った場合の30%に満たないと書かれていました。
11.1%の差はマーケットの値段の違いかもしれませんね!
外食費を比較
オーストラリアの外食は基本的にとても高いです!日本の感覚で子どもとお出かけした時に、ちょっと小腹が空いたからファミレスに…、なんてことをすると、お店の中に入ってから後悔するかもしれませんのでご注意!
シドニーとメルボルンの外食事情はどうなっているのでしょうか。リサーチではこのようになっています。
シドニー | メルボルン | |
安めのレストランでの1食 | $24.96(約2496円) | $25(約2500円) |
ミドルクラスのレストランコースメニュー(2人分) | $120(約12000円) | $120(約12000円) |
ファストフードチェーン店1食 | $15(約1500円) | $15(約1500円) |
値段は驚くほど高いですが、シドニーとメルボルンの外食の価格差を比べるとほとんどありません。どちらの都市も外食は高いようです。
オーストラリアでは、しっかり1食分食べようと思うと$20(約2000円)以下では探せなくなっています。
カフェを比較
オーストラリアの文化でもあるカフェではどうでしょうか。
特に「カフェの街」と呼ばれているほどカフェ文化が栄えているメルボルンは、コーヒーの値段が気になります。
シドニー | メルボルン | |
カプチーノ(レギュラーサイズ) | $5.08(約508円) | $5.17(約517円) |
その差は9円。シドニーにもメルボルンにも星の数ほどカフェがあるので、絶対値とは言えませんが、メルボルンの方が若干高いですね。
私が最近メルボルンに行ったときのカフェの値段はこのような感じでした。
メルボルンは街全体がおしゃれなので、カフェを選ぶのも楽しかったです。
住宅の価格を比較
オーストラリアに来たらすぐに必要になるのが住むところ。すぐに購入するわけではありませんが、永住するならいつかはマイホームを夢見ますよね。
住宅の価格は、オーストラリアの物価を押し上げている原因となっていると言われています。
第一都市のシドニーと第二都市メルボルンでは住宅の値段にどのくらいの差があるのかくらべてみましょう。
これは2024年4月現在、市場に出ている各都市のアパートの平均価格です。郊外は都心から約30㎞内です。
シドニー | メルボルン | ||
都心 | 2LDK | $1.245m (約1億2450万円) | $536k(約5360万円) |
3LDK | $3.415m(約3億4150万円) | $1.052m(約1億520万円) | |
郊外 | 2LDK | $620k(約6200万円) | $403k(約4030万円) |
3LDK | $785k(約7850万円) | $683k(約6830万円) |
両都市を比べると、だいぶ差があります。
特に都心の方では、倍以上シドニーの方が高いですね。
シドニーは郊外になると半分以下になるね。
交通費を考えたとしても、郊外の方が安いかもしれないね!
近年、不動産の値段は両都市でかなり上昇しましたが、シドニーの上がり方は尋常ではありません。オーストラリアの物価が高いと言われる由来は家の値段が高騰したからと言われています。
その原因は、人口の増加のスピードに新しい住宅が建つスピードが追いつかないことにあります。
お給料と生活水準の高さでオーストラリアは今、大人気の移住先になっているようです。人口の増加が爆発的で、住宅を建てるスピードが追いつかないのですね。
日本とシドニー郊外の住宅の値段を比較した記事はこちら↓
2024年シドニーとメルボルンの生活費はどのくらい違う?
いろいろな分野でシドニーの方が高いのはわかった。でも実際、2024年現在、シドニーかメルボルンで暮らすとなると、生活費はどう変わってくるの?という疑問がわきます。
ここでは、家族4人で暮らす事を想定して、水道光熱費、家賃、公立小学校の学費やレジャー費などを、シドニーとメルボルンでどう変わるのか比較してみます。
水道光熱費
水道光熱費も昨年2023年に大きく値上がりして、私たち主婦の間では一時期ちょっとした話題になっていました。
オーストラリアの水道光熱費は一般的に3カ月ごとに請求が来るのですが、前回のわが家の請求書は$1000(約10万円)になり驚愕しました。
水道光熱費はシドニーとメルボルンで違うというよりは、各会社によって異なるので、ここでは割愛します。
オーストラリアの光熱費についてはこちらに詳しく書いてあります。
レジャー・娯楽
いくら生活費を抑えようと思っても、たまには楽しみも必要ですよね!
シドニーやメルボルンには楽しみがたくさんあるので、お金のかからない楽しみを見つけることが、生活費を抑えるのには近道かもしれません。
一般的にシドニーやメルボルンに住む人たちは、レジャーや娯楽にどのくらいお金を使っているのでしょうか。リサーチを元に比べてみます。
シドニー | メルボルン | |
フィットネスクラブ1カ月 | $98.61(約9861円) | $89.93(約8993円) |
テニス(コート1時間) | $32.82(約3282円) | $25.96(約2596円) |
映画館 | $24(約2400円) | $22(約2200円) |
テーマパーク年間パス | $170(約1万7000円) | $129(約1万2900円) |
もちろんこれは数あるレジャー施設のごく一部ですが、比較するとやはりシドニーの方が高いですね。
テーマパークに関しては$40(約4000円)も違うね。
乗り物や、パークの規模の違いもあるかもしれないけど、子どもが多いとこの違いは大きいね。
家賃
物価の上昇の激しいオーストラリアで、生活費をもっとも左右するのは家賃です。
少しぐらいの通勤時間は気にならないよ。と言うのであれば、どちらの都市にしても郊外に住むのが良策だと思います。
シドニーとメルボルン、他の都市の家賃の比較はこちらに詳しく書いています↓
公立小学校の学費と費用
知っていましたか。日本では日本国籍や永住権を持たない子供でも、公立学校にタダで通えるのだそうです!
オーストラリアはというと、残念ながらそのような制度はありません。
永住権を持たない子供は留学生扱いで、学費とその他もろもろの費用がかかってしまいます。
シドニーとメルボルンの、ある公立小学校の学費とその他の費用を比べてみます。
シドニー | メルボルン | |
授業料 | $15,000(約150万円) | $13,259(約130万2590円) |
兄弟割 | $13,500(約130万500円) | |
申請書 | $295(約2万9500円) | $302(約3万200円) |
制服 | $300~400(約3万円~4万円) | $300~$950(約3万円~9万5000円) |
教科書 | 授業料に含まれる | $400~$700(約4万円~7万円) |
合計 | $15,595(約155万9500円) | $14,297(142万9700円) |
情報元:NSW:https://www.deinternational.nsw.edu.au/home?a=491
VIC:https://www.study.vic.gov.au/Shared%20Documents/en/StandardTuition-FeeRateCard.pdf
シドニーとメルボルンを比べると、合計で$1,298、日本円で12万円以上の差がありますね。
2人目以降は兄弟割引でメルボルンと変わらなくなりますが、授業料がシドニーの方が高くなっています。メルボルンの公立小学校には兄弟割引の言及はありませんでした。
私立の学校になると学校によって費用が全く違うので比べることは難しいですが、シドニーのParamattaにあるカトリックの小学校では「留学生」の受け入れをしていて、授業料が$14,401(144万100円)と各費用を含めて$16,399(約16円)と公立小学校より安い学校もありました。
シドニーとメルボルンどっちが住みやすい?
シドニーとメルボルンどちらが住みやすいか、これはもう個人の好みによって変わってくると思います。
シドニーはビジネスチャンスの都市と言われ、仕事をバリバリしたい人にはとても魅力的な都市です。移住民がたくさんいるので多文化で、日本人だからと言って差別されたりすることもありません。
日本食も簡単に手に入り、便利さでいえばほとんど東京にいるような感覚で暮らすことができる街です。経済的に暮らしたいとなると、どんな仕事をするか、収入の具合にもよりますが、少し厳しいかもしれません。
シドニーにはきれいなビーチがたくさんあり、サーフィンを楽しみたい人には絶好の街のようです。
海は本当にどこの海に行ってもきれいです。
メルボルンは文化、芸術の街と呼ばれ、街並みがヨーロッパのような美しい街です。私が訪れたときは、シドニーより時間がゆっくり流れる街だと感じました。カフェ文化が盛んで、外食はオーストラリアで唯一おいしい街という人もいます。ビジネスの街というよりは、大学生の多い、学問の街といった感じでしょうか。
マーケットがたくさん行われているので、私にとっては、新鮮な野菜を安く買える魅力的な街です。
メルボルンの一番の特徴は天気が変わりやすいというところ。1日に四季があり、寒いかと思えば日中は夏日のように暑く、そうかと思えば急に涼しくて快適な気候を楽しめるということが日常茶飯事。天気も変わりやすく、晴れていたのに急に大雨ということもよくあるそうです。
2024年のシドニーとメルボルンの治安比較
シドニーとメルボルンの物価の違いを比較して、メルボルンの方が安いのはよく分かりましたが、治安はどうなのでしょうか。
正直なところ、この質問はシドニーかメルボルンかというよりは、各都市の地域の問題になります。
東京と大阪どちらが治安がいい?という質問の答えがどちらにも治安の悪い地域はある、という具合です。シドニーとメルボルンにも治安のよい地域もあれば、悪い地域もあります。
簡単に見分けるコツとして、家賃の安い地域はやはり治安があまり良くない傾向にあります。
ただ一つ言えることは、どちらの都市でも日本ほど安全ではないということです。
オーストラリアでは、小学生はスクールバスで登下校するか、親が送り迎えすることが義務になっています。日本のように1人で歩いて学校に通わせるということはまずありません。
また、日本に来た外国人は自動販売機の多さに驚くようです。治安が良くないとこんなところに自動販売機なんて置けない!(壊されて現金を持って行かれてしまうから)と私の夫も初めて日本に来た時は驚いていました。
それだけ日本は他の国に比べると治安が良いのですね。
オーストラリアでは、例えばお財布をカバンに入れず、手に持って歩いたり、フードコートなどで貴重品の入ったバッグを、少しだからといって席に置いたまま離れてしまったりするのは危険です。
フードコートで食事している時、おまわりさんに背中と椅子の間に置いていたカバンを、「ひったくられるから膝の上に置くように」と注意されました。
また、どちらの都市も夜は街の様子がガラッと変わります。
夜の暗い街を一人で歩いたり、人気のない通りを使ったりするのは極力避けるのが得策です。
まとめ
シドニーとメルボルンの物価を比べてみました。
今回の記事をまとめると、食料品、外食、カフェ、住宅、食費、水道光熱費、レジャー・娯楽、家賃、公立小学校の9つの項目全てでメルボルンの方がシドニーより安いという結果でした。
もちろん不動産の値段が高くなるのは、需要と供給が伴わないからで、それは、逆を言えば、シドニーにそれだけの人を集める魅力があるわけなので、一概に「安いからメルボルンの方がいいよ」とは言えませんが、居住先を選ぶ際の手掛かりになればうれしいです。
オーストラリアへ移住を考えている方は、どんなライフスタイルを送りたいか計画したうえで、住居都市を選ぶと良いですね。
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