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2025年最新オーストラリアの最低賃金はいくら?カジュアルとフルタイムの違いも解説

2025年オーストラリアの最低賃金の記事のアイキャッチ
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2025年7月1日に改定された、オーストラリアの最低賃金。気になっている方も多いのではないでしょうか。

オーストラリアは毎年7月1日に最低賃金の見直しがされ、変更が行われます。今年もまた、7月1日から賃金がアップしましたので、まとめました。

この記事でわかること
  • 2025年7月からのオーストラリアの最低賃金
  • パートタイム、フルタイム、カジュアルの最低賃金
  • 自分の能力に適応した賃金が払われているか知る方法
  • 州別の最低賃金

これからオーストラリアにワーホリに来る方も、すでにオーストラリアで働いている方にも参考になれば嬉しです。

2025年オーストラリアの最低賃金

2025年7月1日に改定されたオーストラリアの最低賃金は、時給$24.95(約2500円)、週給$948(約94,800円)で2024から3.5%アップしました。

高校生のママ
高校生のママ

この最低賃金は高校生のアルバイトにも適応されるの?

柚葉
柚葉

うんん。これは21歳以上(成人)から適応で、20歳以下は年齢によって変わるよ。

20歳以下の最低賃金 (2025年7月から)

年齢パーセンテージ最低賃金
16歳以下45%$11.23
16歳50%$12.48
17歳60%$14.97
18歳70%$17.47
19歳80%$19.96
20歳(就就業6か月以下)90%$22.46
20歳  (就業6か月以上)100%$24.95

また、パブやレストランでお酒を提供する仕事は、21歳以下でも成人の最低賃金が適応されます。
参考: https://www.fairwork.gov.au/pay-and-wages/minimum-wages/junior-pay-rates

オーストラリアの最低賃金が高い理由

オーストラリアの最低賃金($24.95)は日本円にすると約2500円です。すごく高いですよね。

実はオーストラリアは2025年、ヨーロッパの国々を追い越して世界で最低賃金の高い国、第1位になりました。

オーストラリアの最低賃金が高い理由は、以下の5つがあげられています。

オーストラリアの最低賃金が高い理由
  • 強力な労働者保護と整備された労働法:働く人の権利を守るための制度がきちんと整っているから。
    「フェアワーク・オンブズマン」という機関が、公平な働き方をサポートしていて、移民やビザで働いている人も同じように保護されています。
  • 高い生活費:特にシドニーやメルボルンのような都市部では、家賃や物価が高いため、最低賃金もそれに合わせて設定され、誰でもちゃんと暮らしていけるようにしているから。
  • 経済の強さと生産性:オーストラリアの経済は安定していて、比較的豊かであるため、高い最低賃金を維持しても、失業や企業の倒産といった深刻な影響を引き起こすことなく持続可能なから。
  • 全体を考えた賃金設定制度:最低賃金は「フェアワーク委員会」によって、経済状況、生活費、社会的公平性など多角度から考慮したうえで、毎年見直されます。
  • 社会的価値観:オーストラリアでは、フルタイムで働いている人が貧困に苦しまないようにするのは当然、という価値観が社会に根づいています。こうした考えが、政治や制度づくりにも反映されているんですね。

つまりオーストラリアでは、物価の高さや社会全体の考え方をしっかり反映し、バランスよく考慮した結果、最低賃金がこれほど高く設定されているのですね。

政府の制度だけでなく「働く人が安心して暮らせる社会をつくろう」という国民の価値観が土台にあるというのも、魅力的ですよね。

オーストラリアフルタイムとパートタイムの最低賃金

オーストラリアの最低賃金はフルタイムでもパートタイムでも同じです。同じ職種の場合、フルタイムであってもパートタイムであっても、最低賃金は$24.95です。

フルタイムワーカーとパートタイムワーカーの特徴を紹介します。

オーストラリアのフルタイム

フルタイムは日本で言う正社員のことをさします。オーストラリアのフルタイムの特徴をまとめました。

就業時間週35時間~38時間(+合理的な範囲での残業)
福利厚生(権利)有給休暇:勤務12か月毎に4週間
介護休暇:年間10日間(∔2日間の無休休暇)
忌引き休暇:1件につき2日
育児休暇:最長12か月の無休休暇(さらに12か月延長も可)
地域奉仕活動休暇:対象となる地域奉仕活動のための休暇
長期勤続休暇:長期勤務するともらえる休暇(州によって異なる)
祝日:国の祝日および州・準州の祝日は有給
解雇通知と退職手当:勤続年数に応じた最低限の通知期間および退職手当
年金:雇用主が、賃金の12%を年金として納める
柔軟な働き方の申請権:介護責任がある場合などにおいて、柔軟な勤務形態を申請する権利
フェアワーク情報声明雇用開始時に従業員が自分の基本的な労働権利を理解するための重要な情報をまとめたものをもらう義務

これが最低限の権利だとされています。これに加えて、各職種で決められた権利が与えられます。

オーストラリアで働きたい人
オーストラリアで働きたい人

有給の多さったら、すばらしいね

柚葉
柚葉

他にも、DV(家庭内暴力)休暇(有給)が10日というのもあるよ!

有給に詳しい人
有給に詳しい人

裁判所に行ったり、専門機関に助けを求めたりする際に使えるやつだね。

オーストラリアのパートタイム

オーストラリアのパートタイムは、日本で言うパートさんのことです。パートタイムの特徴をまとめました。

就業時間週/~30時間程度
福利厚生(権利)有給休暇:勤務12か月毎に4週間
介護休暇:年間10日間(∔2日間の無休休暇)
忌引き休暇:1件につき2日
育児休暇:最長12か月の無休休暇(さらに12か月延長も可)
地域奉仕活動休暇:対象となる地域奉仕活動のための休暇
長期勤続休暇:長期勤務するともらえる休暇(州によって異なる)
祝日:国の祝日および州・準州の祝日は有給
解雇通知と退職手当:勤続年数に応じた最低限の通知期間および退職手当
年金:雇用主が、賃金の12%を年金として納める
柔軟な働き方の申請権:介護責任がある場合などにおいて、柔軟な勤務形態を申請する権利
フェアワーク情報声明:雇用開始時に従業員が自分の基本的な労働権利を理解するための重要な情報をまとめたものをもらう義務

オーストラリアのパートタイムワーカーは、フルタイムワーカーと同じ福利厚生を受け取る権利があります。ただ、有給休暇はそれぞれの働いた時間によって変わるようです。

柚葉
柚葉

たとえば、週にフルタイムの半分の15時間働いていたとしたら、有給も半分の2週間になったりするよ

フルタイムワーカーとパートタイムワーカーでは、最低限の権利は同じですが、そのあとの出世のしやすさや昇給の速さ、そのほかの優遇は変わってくるようです。

パートタイムは時間の融通が利くので、ママさんに人気ですね。

オーストラリアカジュアルワーカーの最低賃金

オーストラリアには「カジュアル」というポジションがあります。2025年7月からのカジュアルワーカーの最低賃金は$31.19(約3100円)です。

カジュアルワーカーは先に紹介した福利厚生や権利がつかない代わりに、最低賃金が、フルタイムやパートタイムワーカーの25%増しになっています。

カジュアルの特徴
  • 最低賃金25%増し
  • 雇用期間や労働時間が保証されない
  • 福利厚生がつかない

カジュアルワーカーは福利厚生や労働の保証がないため、時給がかなり高いです。

オーストラリアカジュアルのメリットとデメリット

オーストラリアではカジュアルポジションで働く人が少なくありません。カジュアルのメリットとデメリットを見てみましょう。

カジュアルのメリット

  • 時給が高い
  • 融通が利く
  • いつでも辞められる
  • いくつも掛け持ちできる

カジュアルのデメリット

  • 仕事が保証されない
  • 収入が安定しない
  • 福利厚生がないため、病気になったときなど収入がとぎれる
  • 会社から年金が支払われない

日本にオーストラリアの「カジュアル」と全く一致する雇用形態はありませんが、日払いバイトに似ているかもしれません。お給料は高いがその場限りといった感じでしょうか。

しかし、オーストラリアでは、フルタイムからカジュアルポジションに移る人も多くいます。

たとえば、私の友人でベテランナースをしていた女性は、子どもが生まれたのを機に、フルタイムからカジュアルになりました。彼女いわく、人の足りない職場だから、カジュアルでも今までと同じように仕事は入るし、お給料はいいし、子どもが風邪を引いたり学校の行事があったりするときには休みが簡単に取れるし、願ったりかなったりだそうです。

また、初めは「カジュアル」ポジションで雇われたとしても、12カ月以上同じ雇用者の元で定期的に仕事をしていた場合、フルタイムやパートタイムなどのポジションにしてくれるよう申請できる権利があります。

カジュアルで働く人
カジュアルで働く人

初めは正社員になれなかったとしても、チャンスはあるってことね!

オーストラリアは土日と祝日の賃金が高い

先ほど紹介したように、オーストラリアは公平な働き方に重きを置いている国で、それはこの土日、祝日の賃金の高さにも表れているように思います。

土日、祝日の時給レートは職種によって変わりますが、基本的には以下のようになっています。

オーストアリアの土日・祝日の賃金(ペナルティレート)
フルタイム・パートタイムカジュアル
土曜日125%-150%(1.25倍~1.5倍)125%-150%(1.25倍~1.5倍)
日曜日150%-200%(1.5倍~2倍)150%-200%(1.5倍~2倍)
祝日250%(2.5倍)250%-312.5%(2.5倍~3.125倍)
柚葉
柚葉

週末・祝日以外にも、働く時間帯や残業代もしっかり定義されているよ。

オーストラリアでは、早朝と深夜には時給を高くするという決まりもあります。

レストランの例
時給深夜(22時~0時)早朝(0時~6時)残業2時間(平日/土曜/日曜)残業2時間以上(平日/土曜/日曜)
フルタイム・パートタイム$24.95時給+$2.81時給+$4.22$37.43/$43.66/$49.90$49.90
カジュアル$31.19時給+$2.81時給+$4.22$37.43/$43.66/$49.90$49.90
オーストラリアで働く人
オーストラリアで働く人

こうしてちゃんと決められて、可視化されていると、働きやすくていいね。

能力に応じた賃金を支払われているか知る方法

$24.95は国の定めた最低賃金で、これにプラスしてaward minimum wageというものがあり、業種によって最低賃金は変わります。

たとえばAged care (老人ホームや介護施設など)の業種では一番下のレベル(レベル1)の最低賃金は$26.51となっています。

レベルによっても賃金は変わってきます。たとえばカフェやレストランなどでいうと、レベルがIntroductory レベル(見習いレベル最長3カ月)からレベル6まであり、見習いレベルは時給が最低賃金より少し低く$24.28、レベル6だと$30.68です。

レベルは細かく分かれているので、結構長く働いてきて、いろいろ仕事もできるようになってきたのに時給が上がらないと悩んでいる方は、一度Fair workのPay guideで調べてみてくださいね。

Fair work pay guide

シドニーとメルボルンで最低賃金は変わる?

オーストラリアの最低賃金、$24.95(2025年度)は国で定められたものなので、シドニーでもメルボルンでもパースでもケアンズでも変わりません。

昇給の仕方は雇用者によって変わってくると思うので、是非よい雇用者を見つけてくださいね。

オーストラリアで最低賃金以下で働かされた場合は?

先ほど紹介したように、オーストラリアは公平な労働者保護がされているので、福利厚生や、最低賃金、早朝深夜手当、残業代、土日祝日労働のペナルティレートが払われていない場合は、抗議することができます。

話しても変わらないようであれば、Fair Work Ombudsman に連絡すれば、適切な処置が取られますが、大変な作業なので、雇われたときに契約書をしっかり確認して、公平かどうかを確認しておくことをおすすめします。

まとめ

2025年7月に改正されたオーストラリアの最低賃金と、フルタイム、パートタイム、カジュアルの違いを解説しました。

それぞれの最低賃金は以下の通り。

平日(時給)土日・祝日(時給)
フルタイム・パートタイム$24.951.25倍~2倍
カジュアル$31.191.25倍~3.125倍

フルタイム・パートタイム・カジュアルのメリットデメリット

メリットデメリット
フルタイム・福利厚生が保証されている
・決まったお給料が入る
・仕事が保証されている
・出世が見込める
・自由度が低い
パートタイム・福利厚生が保証されている
・決まったお給料が入る
・仕事が保証されている
・フルタイムより融通が利く
・出世はあまり見込めない
カジュアル・時給が高い(₊25%)
・融通が利く
・福利厚生がない
・仕事が保証されていない

日本人は謙虚さゆえ、お金の話をするのを躊躇しがちですが、経営者の中には言われないことをいいことに、能力と労働に適応したお給料が払わない場合があります。

もう長く働いて、スキルもあるし他の人の面倒まで見ているのに、未だにレベル1(最低賃金)のお給料で働いている、という場合は勇気を出してボスと話し合ってみるのもいいでしょう。

柚葉
柚葉

オーストラリアではよくあることなんですよ。

オーストラリアで働く方のお役に立てれば嬉しいです。

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海外生活
この記事を書いた人

在豪歴20年。4年間の留学生活ののち現地で結婚。オーストラリアの田舎町で農家をしながら、3人のハーフの子供たちを育てています。とあることで、子どもたちを小学校から退学させ、ホームスクーリングをしています。長女は今年から全寮制の中学校に入学して人生楽しみ中。ホームスクーリングのこと、全寮制学校のことを中心に、オーストラリア事情をお届けします。

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